通信制高校から通信制大学という進路

2021/07/02

通信制高校の卒業率は、昔と比べるとかなり高くなったようです。
私立の通信制高校において、サポート校が普及して来たことが大きな要因と思われます。

通信教育というのは気軽に始められる反面、勉強を「続ける」モチベーションを高く保つのが難しいです。
それは「ひとりで勉強」するのは、あまりにも孤独で耐えられないからだと思います。

大人でも続けるのは難しいです。
私も「3ヶ月ペン習字講座」をお金だけ払ったことがあります。
でも初めて2週間もすると自分で自分に言い訳をして、やらない理由だけが頭から湯水のように湧き出してきて、結局続きませんでした。

でも今は私立の通信制高校でサポート校を利用した場合、おしなべて9割以上の生徒が無事に卒業しているようです。

ただ、問題はそこからです。
通信制高校を卒業すると高卒資格を得られます。
そして、中卒よりも良い条件で就職、あるいは上級学校である大学・短大・専門学校を受験して進学できる可能性があります。

ところが、通信制高校全体で卒業生の約4割が進学でも就職でもない、つまり進路が未定、という状況になっています。

これは進学への不安が大きいことが、ひとつの要因と考えられます。
不登校を経験したことがある多くの通信制高校の生徒にとって、たとえ大学や専門学校に進学しても「続けられるだろうか」と不安になるのも当然だと思います。

大学では、当然ながら通信制高校よりも単位修得に厳しい条件が課されます。
全日制高校のように出席が単位認定条件に高い比重を占めている場合だってあります。

そうく不安を抱く通信制高校の生徒さんには、通信制大学を検討することをおすすめします。
入学については、ほとんどの場合は書類審査のみで、ほとんどの場合には合格します。
そして通信制大学は、一般の大学に比べると費用が大幅に安いことも魅力です。

というわけで入学のハードルが低い。
これは通信制高校と同じですね。
あとは無事に卒業できればいいわけです。

通信制大学の卒業条件は、基本的に次の3つです。
「課題レポートを提出する」「スクーリングに出席する」「テストに合格する」
そう、通信制高校と同じですね。

ただ大学の場合は教授の裁量権が大きいので、レポートの比重が大きく、かなりの枚数の提出が必要であったり、テスト範囲がかなり広い場合など、運用は様々です。

そして一番大きなハードルがスクーリングの出席です。
通信制高校と違って90分一コマの授業を何時間も指定された会場で受ける必要が生じたりします。
また、その中でグループワークと言って集団で討論をしたり、その結果を発表しなければならない場合もあります。

これは非常にキツイ、と感じる通信制高校の生徒も多いでしょう。
通信制高校と通信制大学は基本的に親和性が高いのですが、リアル授業がボトルネックとなる場合が多くあります。
そのためか、通信制大学の卒業率は(公表されていない場合も多く、卒業年数も色々なため正確な数値は出にくいですが)平均でおよそ15%程度という説もあるようです。

でも、おすすめの方法があります。
それはスクーリングが無い「ネットだけで完結する通信制大学」を検討することです。
ネットでの授業、課題提出、テスト受験がすべて行われたら、諸々の悩みが解消しますね。

ただ、ネットだけで完結する通信制大学は、まだその数が限られているようです。
ネットで検索し、良さそうなところがあれば、ぜひ資料請求をしてみましょう。

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